じゃがいもの免疫力効果は、高血圧の予防、免疫機能の維持。

 毎日の食卓に欠かせない野菜のじゃがいもですが、元々は南米のアンデス原産で、日本には慶長三年にはオランダ人がジャワのジャカルタから長崎の平戸に持ち込んだとされています。しかし本格的に食用になったのは明治期に欧米から新品種が導入されるようになってからだと言います。

 じゃがいもの主成分はでんぷんですが、皮膚や粘膜の健康を維持し、免疫機能を高める働きがあるビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなどのビタミンB群も含まれています。また、筋肉を正常に保ったり、血圧を調整して高血圧や脳卒中などを予防したりする働きがあるとされるカリウムを多く含んでいます。

 それに加えて、じゃがいもに特に豊富に含まれている、免疫力を高めてくれる栄養素はビタミンCです。じゃがいもに含まれているビタミンCの量はりんごの約五倍も含まれていると言われ、みかんやオレンジなどの柑橘類にも匹敵するほどです。

 しかもじゃがいものビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱によって壊れにくいという優れた特徴があります。

 ビタミンCは、免疫機能を担う白血球の一つである好中球の活性維持に関係しているため、免疫機能を向上させ、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高める働きがあります。

 そのためビタミンCが不足すると感染症などにかかりやすくなるおそれがあります。また、活性酸素によって細胞がさびつくのを防ぐ抗酸化作用もあります。

 他には、細胞と細胞をつなぐ接着剤の働きをしたり、コラーゲンの合成を促進して骨を丈夫にしたり肌にハリを持たせたりする働きがビタミンCにはあります。

 それ以外にも抗ストレスホルモンであるアドレナリンの生成にも関わっているため、ストレスが多い人ほどビタミンCをしっかり補充する必要が生じてきます。

 じゃがいもはフランスで「大地のりんご」と呼ばれているそうですが、そう呼ばれるだけのことはある、ビタミンCが豊富な野菜なのです。

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