免疫力を高める食材探し隊

身の回りにある食べ物の中で、栄養豊富で免疫力を高める効果がある健康的な食材・食品は何だろうと興味が湧き、その栄養成分を調査する旅に出てみたくなりました。

アミノ酸

スイカの栄養成分といえばβカロテンとシトルリン。

スイカの免疫力効果血流改善、高血圧や動脈硬化の予防。

 夏の果物といえば、やはりスイカですが、そのスイカの栄養成分を調べてみると、βカロテンが可食部100gあたり830μgと、果物のなかでは豊富に含まれています。

 また、利尿作用のあるカリウムも可食部100gあたり120mgと多く含まれています。

 さらに、ウリ科野菜に含まれるアミノ酸の一種であるシトルリンが、特にスイカの皮の部分に豊富に含まれているとされています。このシトルリンには、血管を拡げたり、血管の詰まりを防いだりする作用があるため、血流の流れを改善し、高血圧や動脈硬化の予防に効果を発揮すると言われています。

 そのため、スイカの皮は漬物にして食べるのが良いとされています。

 他にも、スイカにはリコピンやビタミンB1、B2、ビタミンC、少量のリンゴ酸やアミノ酸の一種であるアルギニンなどが含まれています。また、体を冷やす陰性食品であり、90%以上が水分であるため、暑い夏に、スイカはやはりもってこいなのです。

watermelon

豆腐の栄養成分といえば、植物性たんぱく質とイソフラボンとレシチン。

豆腐の免疫力効果血中コレステロール減少、骨粗しょう症予防。

 味噌汁の具や冷ややっこ、揚げ出し豆腐や豆腐ハンバーグなど、豆腐は日本人にとって馴染みが深い食材ですが、栄養面に目を向けてみても、免疫力効果が非常に優れています。

 また、柔らかくて食べやすく、消化吸収率が100%に近いため、胃の調子が悪い人や、赤ちゃんやお年寄りにとって格好の栄養補給食品になります。

 そんな豆腐は大豆が原料になっているため、良質な植物性たんぱく質が非常に多く含まれています。特に体で作られないため外から補う必要があるとされる「必須アミノ酸」のバランスが良いとされています。

 たんぱく質以外に豆腐には脂質も含まれていますが、大豆に含まれている脂質は血中コレステロールを増やすとされる飽和脂肪酸ではなく、リノール酸やα‐リノレン酸といった必須脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)の割合が大きいため、摂り過ぎさえしなければ、悪玉コレステロールを増やすどころか、高脂血症を予防する免疫力効果があるとされています。

 また、豆腐に含まれている栄養成分で注目されているのが、大豆や葛(くず)などマメ科の植物に多く含まれるポリフェノールの一種である「イソフラボン」です。イソフラボンは女性ホルモン「エストロゲン」と似た化学構造と働きをすることが分かっており注目を浴びています。

 そのためイソフラボンには、ポリフェノールに共通している、細胞にダメージを与える「活性酸素」の働きを抑えてくれるほか、女性ホルモン「エストロゲン」の減少によって引き起こされる更年期障害の症状を改善する免疫力効果や、骨粗しょう症を予防する効果があるとして期待が高まっています。他にも血中のコレステロールを抑える働きもあるとされていますが、豆腐半丁でイソフラボンの一日分の必要量が補えると言われています。

 そのほか豆腐は大豆に含まれる成分で記憶力を高めるなど脳の働きをよくするとされるレシチンが豊富です。

 レシチンには他にも、血管の内側に付着したコレステロールを溶けやすくしたり、細胞内の不必要な老廃物を血中に溶かしたりすることで、血管内をきれいにするとともに、血行を良くするはたらきもあるとされています。また、脂肪肝の予防にも免疫力効果を発揮すると言われています。

 それ以外にもビタミンB1やB2、ビタミンEなどのビタミン類の他、カリウムやカルシウム、亜鉛などのミネラル類、食物繊維なども含んでいるため、豆腐は免疫力効果が高く、バランスの良い栄養食品だと言えます。

 昔からお寺では精進料理として凍り豆腐(高野豆腐)が食されてきたとされますが、豆腐に含まれている豊富な栄養成分のことを知ると、そのことに思わず納得してしまいます。


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牡蠣(カキ)の栄養成分といえば、グリコーゲン、亜鉛とタウリン。

牡蠣(カキ)の免疫力効果は、疲労回復、肝機能の向上、免疫機能の維持。

 牡蠣(カキ)は「海のミルク」と呼ばれるほど栄養が豊富で、古代から食用にされ、世界には約100種類ほど分布しています。

 日本には真牡蠣(マガキ)、岩牡蠣(イワガキ)、すみのえ牡蠣などが見られ、一般的に流通しているのは三陸や瀬戸内海で養殖された真牡蠣だとされています。また、旬は晩秋から早春にかけてで、英語で「R」のつかない月には食べない方が良いと言われています。

 免疫力効果も優れている牡蠣は、含まれている糖質の50%以上がグリコーゲンだとされています。グリコーゲンとは、多数のブドウ糖が複数につながっている多糖類のことで、疲労回復効果や血糖値を調節する働きがあります。

 さらに、鉄や銅、カルシウム、ヨード、亜鉛などのミネラル類も豊富に含まれています。特に酵素の組成に関わり、生殖機能の維持や免疫活性の働きがある亜鉛の含有量は、全食品の中で一番多いとされています。

 そのため牡蠣は、赤血球を造ったり、骨や歯を強くしたりしてくれるほか、不眠症や貧血、精力減退、風邪の予防などにも抜群の免疫力効果を発揮すると言われています。

 そのほか、牡蠣には驚くほどのタウリンが含まれています。タウリンはアミノ酸の一種で、肝臓での胆汁酸の分泌や肝細胞の再生を促す免疫力効果があります。そのため、肝機能を高め、体内のアルコールやアンモニアといった毒素を体外に排出する解毒作用を助ける働きをします。

 また、胆汁酸が作られる際に、コレステロールが使われるため、タウリンにはコレステロール値を下げたり、動脈硬化を予防したりする免疫力効果もあるとされています。

 それ以外にも免疫力を維持するのに有効な、ビタミンB2やB12をはじめとした多くのビタミン類も含まれています。

 牡蠣には食中毒の可能性がありますが、それさえ気をつければ、旬の時期に美味しく口にすることが出来る、栄養豊富で免疫力効果が非常に優れた食材であると言えます。

kaki

しじみの栄養成分といえばオルニチン。

しじみの免疫力効果肝機能の向上、疲労回復、睡眠の質の改善。

 四月から五月が旬のしじみは、カルシウムや鉄などのミネラル、ビタミンB2、ビタミンAなど、日本人が不足しがちな栄養素が大変豊富に含まれている免疫力効果の高い食材です。

 特に赤血球の生成を促し、神経の機能の修復や改善に関与していると言われるビタミンB12の含有量が多いです。また、肝機能を高めるとされるアミノ酸の一種のタウリンやオルニチンも多く含まれています。      

 しじみといえばなんといってもオルニチンが有名ですが、オルニチンはもともと体内に存在する非必須アミノ酸の一種です。アミノ酸の中でも肝臓や筋肉に止まらず、血液中を循環するため「遊離アミノ酸」と呼ばれています。

 オルニチンを摂取すると血中に溶け込み、腸で吸収されて肝臓や腎臓、筋肉などに運ばれて行きます。肝臓にたどり着くと、「オルニチンサイクル(尿素回路)」と いうアンモニアを代謝する経路で働き、アンモニアの解毒を促します。アンモニアは生命活動に必要なエネルギーの生成を妨げるので、オルニチンがアンモニアの解毒を助けることは、スムーズなエネルギーの産生につながるとされています。

 そのため、オルニチンには主に肝機能を高め、疲労を回復する免疫力効果があると言われています。

 肝臓はストレスや、食べ過ぎ、飲み過ぎ、睡眠不足などで、知らないうち疲労してしまっていることが多いとされています。肝臓疲労によりその機能が低下すると、代謝や解毒といった役割を十分に果たすことが出来なくなります。そのため、エネルギー不足や毒素が蓄積されて疲れを感じやすくなり免疫力が下がってしまうのです。

 また、肝臓は腹部内の多く の主要臓器とつながっているため、肝臓の機能低下は全身の疲労にも直結します。

 それ以外にもオルニチンにはストレスの軽減や睡眠や睡眠の質の改善効果、気分を鎮静化する効果などがあることが近年の研究によって示唆されています。

 しじみは味噌汁に入れると、味噌のアミノ酸と一緒になって、さらに理想的なアミノ酸構成になると言われています。そのため普段の味噌汁の具にしじみを採り入れてみると、肝機能の向上や疲労の回復など、免疫力の向上に効果的です。

sijimi

ギャラリー
  • らっきょうの栄養成分といえば食物繊維とフルクタン、硫化アリル。
  • 柿の栄養成分といえばビタミンCとタンニン。
  • パイナップルの栄養成分といえば消化酵素(ブロメライン)、ビタミンC
  • 亜麻仁(アマニ)の栄養成分といえばα‐リノレン酸、食物繊維、リグナン。
  • 桃の栄養成分といえば食物繊維、カリウム、ナイアシン。
  • キュウリの栄養成分といえばホスホリパーゼ、βカロテン、カリウム。
  • サツマイモの栄養成分といえばビタミンCとヤラピン。
  • ホヤの栄養成分といえばビタミンB12とミネラル。
  • スイカの栄養成分といえばβカロテンとシトルリン。
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名前 伊澤晴秋

心と身体が調和し、真に健やかで幸福な日々を過ごすための秘訣を日々探求しています。

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