免疫力を高める食材探し隊

身の回りにある食べ物の中で、栄養豊富で免疫力を高める効果がある健康的な食材・食品は何だろうと興味が湧き、その栄養成分を調査する旅に出てみたくなりました。

ファイトケミカル

ブロッコリーの栄養成分といえばスルフォラファン、ビタミンCとビタミンA。

ブロッコリーの免疫力効果免疫機能の維持、抗酸化作用、解毒作用。

 アブラナ科野菜の一つであるブロッコリーは、葉酸やパントテン酸といったビタミンB群や、カリウムや鉄などのミネラル類、食物繊維などが多く含まれており、免疫力を高める栄養成分が非常に豊富です。

 またそれだけではなく、ブロッコリーにはビタミンCが100gあたり120mgと、レモンよりも多く含まれていることは特筆に値します。

  ビタミンCは免疫機能を向上させてウイルスや細菌に対する抵抗力を高める働きがや、活性酸素によって細胞がさびつくのを防ぐ抗酸化作用があります。

 他にも、コラーゲンの合成を促進して骨を丈夫にしたり肌にハリを持たせたりする働きや、抗ストレスホルモンであるアドレナリンの生成にも関わっているため、免疫機能の維持にビタミンCは欠かせません。

 それ以外にもビタミンAが多く含まれています。ビタミンAも皮膚や粘膜などの健康を保ち、免疫機能を維持する働きがあります。そのため、不足すると喉や鼻から細菌やウイルスが侵入しやすくなり、風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなるとされています。

 その他、ブロッコリーに含まれている「スルフォラファン」という成分に注目が集まっています。スルフォラファンとは、ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜に含まれている辛み成分の元が、切ったり噛んだりすることで変化した、ファイトケミカルの一種です。

 スルフォラファンは強い抗酸化作用を持つことで知られています。抗酸化作用とは、増えすぎた活性酸素が健康な細胞を攻撃してサビつかせるのを防いでくれる働きのことですが、スルフォラファンにはSOD酵素などの抗酸化酵素を活性化させて、増えすぎた活性酸素によるダメージから体を守ってくれる働きがあるとされています。

 そのようなスルフォラファンの強い抗酸化作用は、がんの予防や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病予防に免疫力効果を発揮すると言われています。

 また、スルフォラファンは、抗酸化物質であるグルタチオンの生成を促し、ほかの抗酸化酵素の生成も促進するので、細胞のDNAを作る材料となるグルタチオンを失うことなく、効率良く利用することができるようになるとされています。それにより細胞分裂が活性化されて、新陳代謝が活発に行われるようになると言われています。

 他にもスルフォラファンには肝臓で作られている解毒酵素の合成を促進する働きがあります。

 解毒酵素には体のなかの有害物質を無毒化させる作用がありますが、加齢や不規則な生活習慣のほか、溜まったストレスなどによって、体の中で解毒酵素をつくり出す力が弱まってしまうとされています。スルフォラファンは、その解毒酵素を活性化させることによって、解毒作用を高めてくれる働きがあると言われています。

 スルフォラファンは熱に強い性質をもつので、加熱調理しても摂取することが出来ます。また、ブロッコリーの中でも、発芽して間もない新芽野菜であるブロッコリースプラウトに特に多く含まれています。

 ブロッコリーには様々な免疫力効果が秘められていることを知ると、ぜひとも毎日の食卓に採り入れたくなりますね。
 

broccoli

 

胡麻(ごま)の栄養成分といえばゴマリグナンとセサミン。

胡麻(ごま)の免疫力効果抗酸化作用、肝機能向上、動脈硬化予防。

 胡麻(ごま)は非常に栄養が豊富で免疫力効果が高い食材です。良質のたんぱく質や食物繊維、カルシウム、鉄分、ビタミンB群、ビタミンEなどが多く含まれています。また、コレステロール値を下げ動脈硬化を予防するリノール酸やオレイン酸といった脂質も含まれています。

 小さな粒に多数の栄養素が凝縮されているごまですが、ごまの栄養成分で最もよく知れているのは「セサミン」です。セサミンは、ごまの種子に含まれているリグナン類の一種です。

 ごまの成分の約1%を脂溶性の抗酸化物質が占めているのですが、そのうち50~60%がセサミンであるとされます。その他にもセサモリンやセサミノール、セサモール、エピセサミン等が含まれており、その総称を「ゴマリグナン」と呼んでいます。

 特にセサミンは高い抗酸化力があることで知られており、細胞のサビつきをもたらす活性酸素を強力に取り除くことが期待出来ます。また、脂質の酸化が原因で発生する過酸化脂質は、細胞の老化やガンの原因にもなると言われていますが、セサミンには過酸化脂質の生成を抑制する作用があるため、ガンを予防する免疫力効果があると言われています。

 さらにセサミンには門脈という血管から肝臓に直接作用して、肝臓の働きを高める効果があると言われています。そのためアルコールの摂り過ぎなどによる肝臓への負担を軽減することが期待されています。

 それに加え、セサミンはコレステロールの酸化を防いで悪玉コレステロールを減らしてくれるため、動脈硬化を原因とする様々な疾病の予防に免疫力効果を発揮してくれそうです。

 ちなみにごま油を作る過程でセサモリンが変化した「セサミノール」にはより強い抗酸化作用があるとされています。

 一日の摂取量の目安として大さじ1杯から2杯が適量とされていますが、実はそれだけでも、たんぱく質、ビタミンB群や食物繊維、カルシウムや鉄分といった栄養素をバランスよく補えることが出来ます。そうなってくると免疫力を高めるために、大さじ2杯のごまを毎日料理に使う習慣を持ちたくなりますね。

goma


生姜(しょうが)の栄養成分といえばジンゲロール。

生姜(しょうが)の免疫力効果免疫細胞の増加、殺菌作用、血行改善。

 生姜(しょうが)は昔から身体に良い食べ物として広く知れ渡っており、たくさんの免疫力効果があります。滋養強壮を始めとして、身体を温める、免疫機能を高める、コレステロール低下、生殖機能の改善など様々です。生姜は弱った身体を蘇らせる食材として非常に注目されています。

 生姜は加熱するより生で食べた方が免疫力がアップすると言われています。その理由は生の方が白血球の数が増えるとされているからです。

 白血球は体内に侵入した風邪のウィルスや細菌と戦って身体を守ってくれる免疫細胞ですが、実は生姜に含まれるジンゲロールという成分が、免疫細胞の数を増やし、免疫を強化していると考えられているのです。

 ジンゲロールが血管内に入ってくると、敵と勘違いした免疫細胞が数を増やして強化されます。細菌やウイルスをすぐに攻撃する免疫細胞の数が増えると、当然、病気のウイルスは撃退しやすくなるのです。

 そのジンゲロールは、生姜の中に含まれている辛み成分のことで、植物に含まれている化学成分「ファイトケミカル」の一種です。ジンゲロールという名称は生姜の英語名であるジンジャーに由来しています。ジンゲロールは殺菌作用、胆汁の分泌を促進する作用、吐き気や頭痛を抑えるといった免疫力効果もあります。

 しかしジンゲロールは、火を通し熱を加えてしまうと、その量は減ってしまうという理由から、口にするならば生の生姜の方が良いとされています。ただし、ジンゲロールはとても酸化しやすい物質でもあるので、すりおろした直後から、どんどん酸化して減っていってしまうので、食べる直前にすりおろした方が良いです。

 また、生姜を加熱するとジンゲロールはショウガオールに変化するそうです。ショウガオールには血管を拡張し血行を良くするため、冷えた身体に最適だとされます。

 風邪の時にぬるめの生姜湯や生姜紅茶を飲めば、ジンゲロールとショウガオールの両方の免疫力効果が期待できるそうなので、風邪薬の代わりとして重宝しそうですね!


shouga


ギャラリー
  • らっきょうの栄養成分といえば食物繊維とフルクタン、硫化アリル。
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  • 亜麻仁(アマニ)の栄養成分といえばα‐リノレン酸、食物繊維、リグナン。
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  • スイカの栄養成分といえばβカロテンとシトルリン。
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名前 伊澤晴秋

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